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<Mより発信>
仕事の方で日本における商品にCO-OPマークがついた事始めの資料を探していくと、戦前の消費組合関係のこともわかっていないといけないことを痛感。
日本における協同組合の通史もおさえていく必要を感じつつ、余裕もなかなかとれず、既に情報を先に紹介されている記事を見つけてのご紹介や、芋蔓式にいきあたった情報などが面白くてご紹介しておこうというような記事が多くなるので恐縮ではあるが、ちゃんとした研究者でもないので、ご勘弁いただきたいm(_ _)m

【戦前の消費組合関係のさまざまな潮流を把握する】
伴武澄さんの「Think Kagawa」ブログの2008年9/13の『共済と保険』99.9から転載された記事がわかりやすいのでご紹介したい。「明治時代のプレ協同組合」と「賀川と大正期以降の協同組合」のところで、当時の日本のさまざまな協同組合の潮流がよくわかる。また当時の組合が規定されていた法律「産業組合法」のアウトラインもつかめた。
以下、一部を抜粋してご紹介する。

1.新興消費組合の誕生
東京で吉野作造と藤田逸男などが、1919(大正8)年に家庭購買組合を創立したが、翌1920年には同じ東京で岡本利吉が指導する共働社が誕生した。同年に大仮でも賀川豊彦が指導した共益社が生まれ、1921(大正10)年4月にはこれも賀川の指導で神戸消費組合が創立された。次いで、同年5月には同じ賀川の指導で灘購買組合が誕生した。これらの諸組合は事業基盤を労働者階級におくもの、市民層におくもの、階級性を強調するもの、キリスト教的色彩の濃いものなど、それぞれに特徴があった。しかも、それ以前の市街地購買組合とは異なる共通の新鮮さがあったので、世間では新興消費組合と呼んだ。(中略)
 ここでいう「共通の新鮮さ」とは、それまでの市街地購買組合が高級官吏、上層市民、在郷軍人などを対象とした官庁指導型の組合であったのに対して、新興消費組合は急速に増加した労働者階級や一般市民層を事業基盤にした、組合員主体の自主的組合であった。背景にはロシア革命、(労働者階級と知識階級やホワイトカラーの増加などによる)大正デモクラシー、米騒動の経験、先進的な諸外国の協同組合運動などの影響があった。その結果、新しく設立された消費組合にはインテリや労働者の自覚と創意が生かされ、新鮮さを印象づけた。(中略)
また、賀川系(ロッチデール派)の江東消費組合や北豊島協同組合などが系譜の異なる関東消費組合連盟(略称・関消連=モスクワ派)に加盟して、なにがしかの期待と新鮮さを社会に与えた。折しも国際的には、ICAバーゼル大会(1921・大正10年)でツェントロサユーズがソビエト代表として承認され、翌年には多数のICA執行委員が招待で訪ソした。1923年にはツェントロサユーズの招待で訪ソしたジイド中央委員が「ロッチデールか、モスクワか」という演説を行ったこともあって、国際協同組合運動にも二大潮流が生まれた。
 日本の新興消費組合にもロッチデール派とモスクワ派が生まれたが、当初はおたがいに友好関係を保ち、交流もした。が、1929(昭和4)年には、関消連の賀川系幹部(江東消費組合・木立義道)に対する反幹部闘争や、広田金一関消連委員長が設立に参加した東京消費組合協会への加盟をめぐって内部意見が対立し、広田委員長の辞任などもあって賀川系6消費組合は関消連を脱退した。モスクワ派といっても、共働社では関東大震災(1923・大正12年9月1日)以降は再建の基本方針として掛け売りを認めず、絶対現金制の採用と購買高によって百分の一の配当をしたというから、事業面での両者の差異はなかった。
 違いは、労働組合との直接的な関係を断ち切ったのがロッチデール派であり、労働組合との関係を強めて争議支援を積極的に行い、ソビエト擁護と社会主義革命の一翼をになう協同組合として位置づけ、階級性を強調したのがモスクワ派である。このような違いはあるが、協同組合は組合員の出身階層が多様なので、活動家中心の労働組合のような排除の論理は通用しない。また賀川が、その後に江東消費組合と共働社の統一に努力したり、全国消費組合協会に結集して戦時統割に抵抗したことから、わずかでも両者の信頼関係は保持されていた。
 さらに産業組合中央会も、主事に就任した千石輿太郎(1920・大正9年)が金井満、辻誠、丸岡秀子、宮城孝治などの民主的な協同組合人を採用したことから、彼らは戦前の分裂の苦い経験を生かして、戦後は賀川を会長とするオール組織の日本協同組合同盟を創立することに成功した。
以上

【2010/06/11 12:43】 | アーカイブ
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