【せいきょう時評 年とともにひろがる国際交流】その2
その1はこちら
協同組合運動に国境なし
〝協同組合運動に国境なし〟ということがよくいわれます。日本の生協の若いリーダーを招くためにとられたパロアルト生協の資金カンパの運動はそのことを立証しました。また1955年、58年と2度にわたって行われたソヴエト消費組合中央会による代表国の招請も、生協運動の同志としての友情と親愛にもとずくものでした。日協連も友情のおかえしとして、今年の秋ソヴエト消費組合中央会の代表をお迎えすることをきめ、招請状をだしましたが、機関にかけてつつしんでおうけする、という返事をもらっています。アメリカの代表をお招きするのもそう遠い将来のことではないでしょう。
インド、セイロンなどアジアの協同組合とはユネスコの勤労者交換計画にしたがって、相互に滞在費をもつ方法ですでに3回にわたり12人の人々を日本にお迎えし、日本からも2人をインドヘ送り、この6月にはさらに4人をセイロンに送りだすことになっています。
もちろんこうした生協の人物交換は日本とアメリカ、ソヴエト、あるいはアジア諸国との間にだけ行われているのではなく、国際協同組合同盟(ICA)に加盟している43ヵ国の協同組合の間で、相互にそれこそ網の目のように交流が行われているのです。
これも協同組合ならではのことです。

おたがいの心で話しあう
〝世界はせまくなった〟このことはわれわれが世界各国の皮膚の色の異なる人たちを同じ協同組合の同志として日本にうけいれ、ことばの不自由になやみながらも、それこそ胸きんを開いて話しあうとき、本当に実感として感じさせられるのです。一昨々年の秋に第1回のユネスコ交換学生として日本へやってきたインドの協同組合のゴピーさんは、われわれ協同組合人はことばの不自由を心と心の会話で補うのだ、という名文句を残していきましたが、まったくその通りです。
人が交流しあい、おたがいの運動を心と心で理解しあったところには次の段階として物資交換の道も開かれます。これが協同組合貿易の発端です。今年で3年目になった日ソ協同組合貿易のはたしている役割はその面からはいくら強調してもしすぎるということはないのです。
国際協同組合のシンボルである虹の旗は、第一次世界大戦直後に開かれたICA大会で、フランスの有名な小説家アンドレ・ジイドの兄さんで協同組合運動者であったシャルル・ジイド(協同組合人物略伝はこちら)が提案して定めたもので、ノアの洪水の後に平和のかけ橋として虹がかかったという旧約聖書の故事によったものだといわれています。そこには二度と世界戦争を起さないように、協同組合を平和のかけ橋にしようという協同組合運動者のつよいねがいがこめられています。
いまやこの虹の旗は世界の43ヵ国にうちたてられ、生協だけにかぎっても43,000の組合にひるがえり、6,400万に近い組合員に平和の旗風を響かせています。
そして交流しあう協同組合の同志たちは、行く先々でこの虹の旗に心からの歓迎をうけているのです。

国際協組間の友情は人物交換と貿易から
日協連は過去5年間に30名にちかい人々を国際協合組合運動の場へおくりだし、同じぐらいの人人を外国の生協から日本へお迎えしました。そのなかには夫妻、ICA特使ケラー博士、デンマーク協組連理事 マニッケ博士、ICA執行委員、全インド協組連名誉専務パテル氏などのおえら方もいましたが、ユネスコの勤労者交換計画で勉強にきたインド、セイロンなどの第一線活動家も多かったのです。日本から外国へ送り出した人についてもまったくおなじことがいえます。
われわれは貧しいながら外国からの同志は心からお迎えしてきましたし、日本の代表もそれぞれの国々であたたかいもてなしをうけました。
アメリカへ2人の留学生を送りソヴエトから5人あまりの代表をお迎えする――今年のこの計画も友好と信頼にもとずいて着実に実行されなければなりません。この他今年は7月にデンマーク、8月にオランダ、年末にはインドでILO、ICAなどの主催で協同組合講習会がやつぎばやに開かれますが、これには日協連傘下の生協役職員は日協連組合の推せんによってどしどし応募できるようになっています。
世界の平和は国際協同組合運動の推進から、そして国際協同組合間の友情は人物交換と協組貿易によってふかめられます。
このことは第20回ICA大会でソヴエトのツェントロサユーズ議長クリモフ氏が『国際協同組合貿易の推進と国際協同組合間の共同』という議題でとりあげ、日協連の中林専務が日本の協同組合を代表してこれを支持する賛成演説をおこない、決議として採択されました。
毎年7月の第一土曜日ときめられている国際協同組合デーもこの7月4日で第37回目をむかえます。今年は国内では農協、漁協、生協が一体となって盛大な行事をすることになっていますが、この日は、ICA中央委員会が決定したデー宣言をもとに、世界のあらゆる国々で同様の催しがおこなわれ、役職員、組合員ともに協同組合運動への決意をあらたにすることでしょう。
資本主義のカベにさえぎられてくるしい運動をつずけている日本の生協も、年とともにひろがる協同組合運動の国際交流のなかで、もっと自信をもってすすもうではありませんか。おなじような状況にあるアメリカの協同組合が古本のカンパでよびかけてくれたのも、きっとそうしたねがいからだとおもうのです。
以上

【2010/06/10 00:09】 | アーカイブ
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