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<Mより発信>
【2013年度第3回例会のご報告】概要編はこちら
第3回例会の山本邦雄さんの講演要旨を連載します。写真は幹事のNさんがご提供くださいました。

【山本邦雄:日本生協連職員としてスタートした生協人生を今、ふりかえる】 その1
「1」生協との出会いと簡単な履歴
生協との出会ったのは大学生協で、60年安保の後だが学生運動がまだまだ強い時代だった。慶応大学に入った頃、学生運動とか生協運動とかには興味がなくて準体育会系のクラブに入っていたが、2年の時の授業料値上げ反対運動で学生が一生懸命質問しているのに学校の態度が横柄で「なんだ。学校の態度はゆるせない」と言ったことがきっかけになって自治会活動にのめり込むことになった。当時の花形は自治会で、結構派手にやっていたが、4年生になって生協の総代になった。その時の大学生協専務が大嶋茂男さんで「日生協を受けてみたらどうか」と言われて、受けてそのまま1967年、日本生協連に就職してしまった。中野邦夫さんや竹内文彦さんが同期だった。研修後、炭労会館にあった本部に出勤してまもなく関西支所配属を言い渡され、江戸っ子感覚で生きてきた僕は外国に行くような気持ちで赴任した。

「2」関西支所の仕事を通して感じたこと・学んだこと
灘神戸生協の芦屋の職員寮の4人部屋に入り、朝から牛乳配達に行くような現場の職員と身近に接しながら大阪松屋町にあった事務所に通った。当時の関西支所は愛知から山口までの2府18県が守備範囲だったが、供給の7割ぐらいは灘神戸生協だった。受発注・伝票管理・在庫管理・郵便物管理など支所の基本業務を半年位やり、その後灘神戸生協の供給促進担当に専任する灘神戸生協の担当になった。日生協といっても灘神戸にとっては問屋のひとつ、それもそんな大きな問屋じゃないということで、一切配慮はされなかった。トップが参加している開発委員会で決まったものでも商品担当判断が優先された。本部との関係では現場の力が強かった。指示命令では簡単に動かない。灘神戸には支部が約60、店舗が約50あり、地域的にいうと、西の方は明石のちょっと手前の舞子、東の方は大阪の豊中まで直線距離にすると40㎞ぐらいの間に約110の事業所があって、現場を知らない限り商売にはならない。そこで2か月ぐらい休日をつぶして道路を走って110箇所を1日で一人で回りきれるようになった。2年ぐらいかけて現場のマネージャーに「連合会もいろいろやってるらしい」と言ってもらえるようになった。LAS系衣料用洗剤「コープソフト」を高級アルコール系の「コープセフター」に切り替えるために、関西支所、メーカーのアデカ(旭電化)、灘神戸生協家庭用品部が一丸となって第一線の支部職員のやる気を引き出す大作戦に取り組んだ。その時、灘神戸生協が物を売るときのすごさを痛感した。その後、嶋根善太郎支所長の号令で灘神戸食品部への特別シフトが敷かれ、佐久間成浩さんと二人で張り付いた。僕は灘神戸の立場になって日生協本部とやりあった。灘神戸との関係も最後は人間関係だった。本音の話し合い、信頼関係が勝負を決める。どんな交渉も根底に人と人との信頼関係がなければ決して良い結果は出ないのではないか。

「3」なぜ、日本生協連を退職して大阪の市民生協づくりに参加したのか
関西では1965年の洛北(現・京都生協)から大学生協の支援で市民生協の設立がすすんでいた。大阪での本格的な市民生協づくりとして、1974年いずみ市民、75年かわち市民、その後、みなみ市民、しろきた市民、よどがわ市民が1年おきに設立された。いずみ市民生協の設立は関西支所が支援体制をとり、かわち市民生協の設立に向けての調査・準備活動に携わった。準備期間中、かなり大胆な提案、計画立案も行った関係で設立まで責任を負う立場になり、途中にあった東京・本部への転勤の内示を待ってもらえなかったため日生協を退職。大阪の市民生協づくりと連帯のために働くことになった。当時、日生協の幹部職員も含めて「連合会でやるより地域に出よう、新しい生協をつくろう」ということを望む人がたくさんいた。関西支所長だった嶋根さん、石川誠一さんも単協に行った。背景にはそういう流れが現実にあった。
新しい市民生協づくりに参加して強く感じたことは、以下の通り。①はじめて配送行った時に受けたカルチャーショック、組合員活動の新鮮さ。②お母さんたちの子供への思いと女性としての自己実現への強い意志・パワー。③「劇的な出来事」はたまたまではない。日々淡々とどこにもあること。④出資・利用・運営参加の三原則は奥深いことを実感。⑤トップの責任の重さ、事業と経営は違うということの理解がきわめて重要、ということ。

以下、「その2」に続く

【2014/06/07 21:49】 | 主催企画報告
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