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<Mより発信>
JCCU協同組合塾の2012年度第3回例会が開催されました。以下、代表幹事のKさんによる簡単な報告をアップします。冒頭の写真は、ご講演中の東京西部保健生協の吉岡専務です。幹事のYさんによる撮影です。

20121017東京西部保健生協吉岡専務の講演(柳下さん撮影)
【2012年度第3回例会のご報告】
日本の医療生協は世界に例のないすばらしい組織をつくってきたことを改めて学ばせていただいた。そして医療生協と購買生協が協同して、地域の問題解決を図っていくという新しい取組みが始まった。
戦後の日本の協同組合は、縦割りで発展してきた。ロバート・オウエンやロッデール公正開拓者組合は、生産、消費、労働、住宅、教育など総合的な協同組合を目指していた。これからの日本の協同組合が、くらしと生活全般の問題解決を目指す方向に進む一歩になればと期待したい。

1.開催日時  2012年9月14日(金)18時~21時30分
2.参加者   計25名
3.テーマ:「医療生協の成り立ちと歴史、購買生協との連携での福祉の街づくり」
 講師:吉岡 尚志 氏(東京西部保健生協 専務理事)
4.講演の主な内容
講演では、医療生協とは何か?なぜ医療生協は生まれ、発展してきたのか?どんな価値があるのか?そして未来の可能性について話された。

<医療生協とは>
医療生協(現在では医療福祉生協だが、医療生協と省略する。)は、以下のように定義されている。「医療生協は、地域の人々が、それぞれの健康と生活に関わる問題を持ちより、組織をつくり、医療機関・介護事業所などを所有・運営し、ともに組合員として生協を担う住民と職員との協同によって、問題を解決するための事業と運動を行う、消費生活協同組合法にもとづくひとびとの自治的組織です。」
そして、医療生協は以下の4つの特徴があるという。①健康な人々が多数を占める医療団体、②予防・保健・健康づくりとそれを保障する制度の充実を重視する、③住民の参加を保障する民主的な医療機関を持っている、④組合員が主権者として活動する場としての班を組織している。
医療生協の健康観は、「昨日よりも今日が、そして明日が、いっそう意欲的に楽しく生きられる。そうしたことを可能にするため、自分を変え、社会に働きかける。みんなが協力しあって楽しく明るく積極的に生きる。そうした状況をつくり出すことが、私たちが追求する健康づくりの運動です。」としている。
かつて、医療は専門家だけの論議がなされてきた。元日本医師会の武見太郎氏は「医療は医学の社会的適用、社会的適用を行うのが専門家、無学の輩は黙れ」と高言していたように、原子力村と同じような世界だった。
医療生協は、まず、患者ありき、医療ありきという立場で、住民と医療従事者が一体となって「よい医療」を目指してきた。よい医療とは、①治療内容が現在の医療水準を反映しているか、②不必要な診断・治療行為は行われていないか、③患者に病状や治療方針が納得いくよう説明されているか。と整理し、患者の満足度調査を実施してきた。1988年には医療生協運動「5ヵ年計画」を策定し、健康の自己主権を打ち出した。
そして、1991年には「医療生協の患者の権利章典」を確定し、患者の権利をまもるために医療従事者は何をしなければならないか、患者はどんな努力をもとめられるかを宣言した。
世界では38カ国以上に保健協同組合が広がっているが、こうした医療の民主主義を実施しているのは世界に例がないという。日本の医療生協は、消費者所有の組合の中で最もアクティブで原則的と国連やICAから評価されている。
現在、全国の医療生協は、40都道府県に117生協あり、組合員は270万世帯(日本の世帯数の約5%)、事業所総数は1,800ヶ所にのぼる。代表的な生協は、医療生協さいたま埼玉協同病院(組合員数20万人)、沖縄協同病院(職員1,000名以上)などがある。東京の医療生協は、18生協、組合員18万人、事業高は211億円である。東京西部保健生協は、3つの事業所を持ち、組合員は7,000人の規模である。

<杉並区での購買生協と医療生協との協同>
2年前、無縁死、孤独死が大きな問題を提起した。無縁死は、年間32,000人、東京都で3,000人、杉並区でも200人を超えている。東京都の高齢化率は20%で、2045年には40%を超えると予想されている。こうした状況に対して、東京都生協連が、2008年に「福祉のまちづくり」方針を提起した。杉並、北、練馬がモデル地域として、購買と医療の協同が始まった。
杉並区は高齢化率が20%、世帯に占める生協加入率では23区で1番の33%。東京西部保健生協と購買生協(コープとうきょう、パルシステム、東都生協、生活クラブ)が、以下の3つの取組みを開始した。
第1は、個配時や往診時の見守り。杉並区の「たすけあいネットワーム」の事業に協力する取組み。第2は、「のびのび3Q体操」の製作と普及。要介護者の10%は転倒が原因での死亡というデータがあるので、転倒予防が重要であり、これまで7年間「ころばん体操」を取り組んできた。新たに「のびのび3Q体操」を開発し、普及していく予定。第3は、たまり場の協同運営。
超高齢社会の到来に、生協として、どんな寄与・貢献ができるかに医療生協と購買生協が協同してチャレンジしている。この課題に成果をあげるならば、生協の今後の展望を切り開くだけでなく、これから高齢化を迎える世界、発展途上国にも大きな寄与ができる。

講演後に質疑応答があり、愛知県の南医療生協の事例(医療生協、購買生協、大学生協が協同して、高齢者専用マンション、病院、食堂などを運営)、奈良県の医療生協設立の事例(県内の9つの生協が協力して設立。ならコープ店舗の駐車場に)、ちばコープが医療生協を設立準備、青森県での配食事業の事例(購買生協と医療生協が協同して運営)など、全国での高齢化社会に対応する取組みが紹介された。

5.懇親交流会
講演後、講師を囲み懇親交流会が開催された。
以上

【2012/10/19 12:50】 | 主催企画報告
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訂正のお願い
吉岡尚志
一部訂正してもらうことがあります。杉並区の高齢化率は20%が正しく、33%は地域の世帯のうち、生協への加入者が占める比率です。


吉岡さま
Mより
間違いがあり、申し訳ございませんでした。早速にご指摘いただき、本当に有難うございます。記事の本文の方も訂正させていただきました。
これに懲りませず、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m

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コメント
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訂正のお願い
一部訂正してもらうことがあります。杉並区の高齢化率は20%が正しく、33%は地域の世帯のうち、生協への加入者が占める比率です。
2012/10/24(Wed) 18:56 | URL  | 吉岡尚志 #9I5CiGdQ[ 編集]
吉岡さま
間違いがあり、申し訳ございませんでした。早速にご指摘いただき、本当に有難うございます。記事の本文の方も訂正させていただきました。
これに懲りませず、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m
2012/10/24(Wed) 19:04 | URL  | Mより #9I5CiGdQ[ 編集]
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