<Mより発信>
JCCU協同組合塾の2011年度第3回例会が開催されました。今回のテーマは、まさに協同組合の理念を実務の中に活かせるような職員をめざしたいし、そういう仲間を増やしたいという思いにぴったりでした。
以下、簡単な報告をアップします。

1.開催日時  2012年2月10日(金)18時~21時30分
2.参加者   計29名(労組員15名および家族1名。非労組員13名)
3.講演テーマ 「21世紀に求められる生協職員教育~理念と実践の統一~」
 講師:井上 淳信 氏(㈱コモテック人材開発研究所 代表取締役)
4.講演の主な内容
 講師の井上淳信氏は、コープこうべで29年(労働組合への出向5年、日本生協連関西地連・コモジャパンへの出向12年を含む)を経て、2000年に(株)コモテック人材開発研究所を設立された。その後、全国の主要生協の「生協学校」やヨーロッパの生協視察などを企画され生協職員の教育に情熱をかけてこられた。今回は、こうした経験を踏まえ、「21世紀に求められる生協職員教育」というテーマで講演いただいた。
 講演では、井上氏が日頃、生協職員に語っている内容について紹介いただいた。講演要旨は以下のとおり。
Ⅰ.マズローの欲求五段階説
 人の欲求のうち「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」は真面目に勤務すれば一定に満たされるが、「自我の欲求」「自己実現の欲求」は本人の努力によるところが大きい。一般企業の社員などでは、働きがいが企業の中に見い出しにくいので、NPOなどに参加している例がある。生協は、生協自体が働きがいのある職場である。
Ⅱ.人材育成の重要ポイント
 若い生協職員には、先ず①社会性を高める、②組織性を高めることが大事である。“あいさつ”がきちんとできるようにすることが大事。その上で③専門性、④企業理念(生協理念)を真正面にすえ、⑤生協理念と現場業務の統合をはかるべきである。
Ⅲ.大切にしたい三つの目標
 三つの目標とは、①「組合員の願い」が理解できること、②「地域社会の拠点となる事業所づくり」③「利益を生む収益構造」の三つである。剰余を生み出すことは、生協発展の原動力を創り出していることをしっかり理解することが大事である。
Ⅳ.役割発揮が人を育てる 略
Ⅴ.組合員へ最高の応対  略
 ポイントはパーツ人間にしないこと。マニュアル人間にしないこと。
Ⅵ.他の小売業との差異化戦略
 4つの切り口としては、①職員の明るく元気な応対、②生協のこだわり商品を武器として活用する、③多彩な組合員活動がある、④新しい価値を創造すること(環境・福祉・平和・子育て等+東日本大震災と原発事故によるパラダイム転換)である。
Ⅶ.人の思いが歴史を創る
 皆さんへの期待としては、①生協の理念に確信をもって、②任務と課題を果たして組合員満足を、③“生協への確信”を深めて一人ひとりの力を高めていこう。
 また、井上氏は生協職員教育に盛り込んでいる以下の内容についても解説された。
①賀川豊彦 賀川記念館(東京-松沢、本所、神戸、徳島)
②大原幽学 江戸末期に農村を再生した農民組合(先祖株組合)
③日本の生協概況
④最近のヨーロッパの生協

井上氏は、実務の中に理念を生かすことを強調された。最近は事業ばかりに追われている実情があるが、生協の理念教育の重要性、理念を生協の事業に生かすこと、理念と事業を結合することが21世紀の生協の差別化戦略であることを学んだ。
また、昨年の震災前の2月のヨーロッパ生協の視察から、4カ国の4生協ともに3つの価格政策帯をもっていること、低価格ブランドの拡大は採算悪化のために限定的になったり縮小方向に向かったりしていること、ブランド戦略として強化しているエシカル(倫理的)商品が社会のリード役を果たしていることが、新しい情報としてもたらされた。
そして今年の国際協同組合年に当たり、ロッチデールの先駆者たちが「エクィタブル(公正)」を重視していたことも思い起こし、継承すべきということにも言及された。

5.懇親交流会
 講演後、講師を囲み懇親交流会が開催された。交流会では参加者一人ひとりから自己紹介と講演の感想が述べられた。「とてもわかりやすい話でよく理解できた」「2012年のヨーロッパ視察(ロッチデール記念館を含む)にぜひ参加したい」「歯に衣を着せないお話で、現状の問題点を指摘されてよかった」などの感想が述べられ、有意義な交流がはかられた。
以上

【2012/02/20 23:35】 | 主催企画報告
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