20161126土曜講座の大川真さん

<Mより発信>
 2016年度の「日本生協連資料室 土曜講座」については、こちらでもご紹介させていただきました。11/26の第3回に参加してきましたので、以下、概要をご報告します。冒頭の写真は講演する大川真さん。

テーマ:「吉野作造と協同組合~賀川豊彦との協同~」
※パワーポイント資料のタイトルは「賀川豊彦と吉野作造に学ぶ~貧困と戦争から世界を救うために~」でした。
講師:大川真/吉野作造記念館館長、
   国際日本文化研究センター共同研究員、
   尚絅学院大学非常勤講師、
   山形県立米沢女子短期大学非常勤講師


講義内容の概要
 古川市(合併後は大崎市)が公設で作った吉野作造記念館が2002年に民間委託となり、NPO法人「古川学人」(吉野作造の筆名が由来)が受託運営、2006年からの指定管理後も受託運営している。「古川学人」は吉野作造記念館の指定管理事業とともに、NPO事業として被災地支援や東アジア交流事業等多彩な事業を展開。
 大川さんは、まさに3.11で震災復興に関わりたいと東北大学の職を辞したということで、吉野作造記念館の副館長、館長をしながら、復興やまちづくり関連の事業開催のボランティア活動など多忙に過ごされている。自分としては賀川豊彦を先に知り、その後、吉野作造と関わることになった。時代は今、貧困の問題、平和の問題が切実になってきている。吉野さんや賀川さんを知れば生きる勇気が湧いてくるとのこと。
 日本を代表する政治学者であり「参加型民主主義の父」と言われる吉野作造のベースになっているのはフランス のレオン=ブルジョアが提唱した「社会連帯説」。国家は団体生活であり、参政権は団体生活の責任を個人が分担することとした。参政権は個々人が国家責任を分担するということに新しい根拠を見出しており、シティズンシップからの視点である。

Ⅰ.反貧困における両者の共闘:
 吉野は家庭購買組合が設立された1919年から亡くなる1933年まで理事長職をつとめていた(質疑で出た→強い中間集団作りでリーダー層の関係資本形成を重視)。吉野日記の記述からは賀川と計10回会っているが、元々友愛会で知ってはいたようで、関東大震災で賀川が拠点を東京に移してから協力する関係になっている。
 長男であり吉野作造没後に父の論集を編集した俊造氏の解説によると吉野のデモクラシーは純政治的要求と社会的要求の二面があるという。階級闘争による社会改革から生存権の保証へシフトしていくが、反貧困の思想家でもある吉野は日本における生存権提唱者だった。
20161126家庭購買組合史料展示(3)13%縮小

Ⅱ.平和をめぐる両者の共闘:
 1931年の満州事変が勃発後、軍部が自衛権の発動として説明していることを吉野は批判。侵略行動と書いた所は出版の際に伏字にされている。
 吉野作造記念館で現在開催している企画展「自由を愛し平和を貫く-吉野と安中教会」(~12/28)を準備する中で牧師の柏木義円へのハガキが見つかった。1931年10/20付の『上毛教界月報』第396号で日本は満蒙から引き揚げよと書かれたことに賛同する内容。吉野は1933年に亡くなり、その年に日本は国際連盟を脱退した。その後、マスコミだけでなく無産政党まで日本の貧困問題の解決のために満蒙をと主張していった。賀川やキリスト教団も開拓民を送り出した。
 まさに全体主義化を進めるのはマスコミと野党が批判しないことであるのは歴史の教訓。賀川は戦後に反省して平和運動に取り組んだ。今現在、希望を失うのは早計。先人の叡智を伝えて言葉の力によって私たちの連帯を築いていきましょう。

 参加者は講師を含めて17名で、日生協・コープ共済連職員5名、医療福祉生協連1名、生協総研1名、会員生協2名、地域生活研究所1名、賀川記念松沢資料館1名、研究者3名、主婦連・主婦会館2名。 
 
 ディスカッションでは、丸山眞男の「永久革命としての民主主義」的な議論や、自己規制の圧力が強まる実感がある中、生協、連合=労組でも「いのちを守る」課題として貧困問題の解決や平和をどう作るか話していくべきと話しあった。

吉野作造記念館の2016年度前期企画展「暮らしの向上を求めて~デモクラシーは暮らしから」に、資料室から家庭購買組合関係の史資料を貸し出して展示していただいた。企画展終了後の返却の際、展示で使われた説明パネルを一緒にお持ちいただき、今回の講座に合わせたミニ展示コーナーでも活用された。
 上から2点目の写真は、家庭購買組合の総会議事録で議長が吉野作造とあるページの写真。以下の写真2枚は、ミニ展示コーナーを撮影したもの。
20161126家庭購買組合史料展示(1)17%縮小

20161126家庭購買組合史料展示(2)15%縮小

※当初の講演テーマは「吉野作造と協同組合~賀川豊彦との協同~」となっていましたが、パワーポイント資料のタイトルは「賀川豊彦と吉野作造に学ぶ~貧困と戦争から世界を救うために~」でした。松沢資料館での巡回展「賀川豊彦と吉野作造展」のオープニングシンポジウムと内容がかぶらないようにご配慮いただいたということです。それに今の日本の状況にマッチしています。

2016/10/8「日本生協連資料室土曜講座」第1回「柳田国男の消費組合(生協)論に学ぶ」参加報告はこちら
2016/10/22「日本生協連資料室土曜講座」第2回「奥むめおに学ぶ~戦前・戦後の生協の女性リーダーとして~」参加報告はこちら

【2016/11/29 23:54】 | 情報
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<Mより発信>
 2016年度の「日本生協連資料室 土曜講座」については、既にこちらでもご紹介させていただいています。(4テーマで10/8、10/22、11/26、12/3に開催。生協総合研究所のwebサイトの「研究会情報」コーナーでも紹介されています)
いよいよ最終回の第4回が12月3日に開催されます。ご参加をお奨めいたします。

【資料室土曜講座2016年度第4回】
12/3「戦前の消費組合(生協)の組合員活動について」(講師:尾崎(井内)智子さん)


1.第4回の12/3(土)の講義内容予定
テーマ:「戦前の消費組合(生協)の組合員活動について」
講師:尾崎(井内)智子/四日市大学講師、
    同志社大学人文研究所 社外・嘱託研究員、
    元生協総研嘱託研究員

※参考文献:『くらしと協同』2015夏号掲載の 「戦時下の生活と女性運動~日本消費組合婦人協会の活動から」

 日本では女性の社会的地位は低く、協同組合の担い手も男性だった。大正後期から昭和初期にかけて現在につながる市民型の生協が設立され、1924年(大正13)年の神戸消費組合で家庭会が設立されたのを皮切りに、生協の利用者である女性を組織する家庭会・婦人会の組織作りと活動は、灘購買組合をはじめ全国に広がっていった。

 1932年(昭和7)年には東京日本橋の魚市場を築地に移転し中央卸売市場として整備する際に商工省が卸売り会社を1社に統合しようとすることへの反対運動に東京の3つの家庭会・婦人部が市川房枝らの婦選獲得同盟とともに参加した。課題によっては従来からロッチデール派、モスクワ派で対立していたグループを超えて提携できることがわかった。
 この経験を踏まえて、満州事変が起こって5年目の1936年(昭和11年)に、全国的な提携を目指して設立されたのが「日本消費組合婦人協会」である。協同組合運動の発展と消費組合によって「世界平和と人類の理想社会を実現」することを目的にしていた。

 そこで現在につながるような組合員による活動が推進されたのだが、協会設立の翌年に始まった日中戦争の泥沼化に伴い、婦人組合員の活動も変化していった。そして「東亜の平和」「国力を伸張」を目指すように協会は変わっていった。
 これらを実際の史資料で確認しながら検証をしている研究に学びたい。

2.開催要領、参加申込み方法
●開講場所:四ツ谷のプラザエフ5階会議室
●開催日程:4回開催。
 開講時間は、16時~18時
 (講義60分、質疑応答60分)
●参加費:無料
(詳細は、生協総合研究所のwebサイトの「研究会情報」コーナーに掲載されたので、そちらを参照ください。
該当記事はこちら

●参加申込方法:受講を希望する講座を選んで上記の記事にリンクされた受講申込書に必要事項を記入の上で下記のアドレスに送信してください。
 開講日の前日まで受け付けますが、なるべく早めにお申込みくださいますようお願いいたします。
 E-MAIL:shiryou-toiawaseアットjccu.coop 

■第1回「柳田国男の消費組合(生協)論に学ぶ」(講師:堀越芳昭さん)の参加報告はこちら
■第2回「奥むめおに学ぶ~戦前・戦後の生協の女性リーダーとして~」(講師:広岡守穂さん)の参加報告はこちら
■第3回「吉野作造と協同組合~賀川豊彦との協同~」(講師:大川真さん)の参加報告はこちら

【2016/11/28 17:22】 | 情報
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<Mより発信>
 2016年度の「日本生協連資料室 土曜講座」については、既にこちらでもご紹介させていただいています。(4テーマで10/8、10/22、11/26、12/3に開催)
 第3回が11/26に開催されますので、ご参加をお奨めいたします。

【資料室土曜講座2016年度第3回】
11/26「吉野作造と協同組合~賀川豊彦との協同~」(講師:大川真さん)


1.第3回の11/26(土)の講義内容予定
テーマ:「吉野作造と協同組合~賀川豊彦との協同~」
講師:大川真/吉野作造記念館館長、
   国際日本文化研究センター共同研究員、
   尚絅学院大学非常勤講師、
   山形県立米沢女子短期大学非常勤講師

※参考文献:●宮城県協同組合こんわ会『宮城の協同組合人―23人の足跡-』「特集 吉野作造と協同組合~賀川豊彦との協同~」、●賀川豊彦記念松沢資料館『雲の柱』30号掲載の講演録(「賀川豊彦と吉野作造合同展」2015.4.29オープニング講演会)

 「民本主義」を主張して大正デモクラシーの代表的な論客となった吉野作造は、東大YMCAの藤田逸男たちが中心になって設立し戦前最大の生協になった家庭購買組合の理事長にもなった。賀川豊彦は、神戸消費組合、灘購買組合の設立を指導し、関東大震災からの復興の中で江東消費組合の設立を指導した。
 キリスト教の信仰を踏まえ、民衆の協同の力を引き出しながら消費組合も含めた社会活動に取り組んだ吉野作造、賀川豊彦という2人の先駆者の共通点、それぞれの特徴について学ぶ。関東大震災支援で神戸から活動拠点を移した賀川が吉野の口利きも得て、東京の復興支援をすすめた2人の協同の事実にも学ぶ。

2.開催要領、参加申込み方法
●開講場所:四ツ谷のプラザエフ5階会議室
●開催日程:4回開催。
 開講時間は、16時~18時
 (講義60分、質疑応答60分)
●参加費:無料
(詳細は、生協総合研究所のwebサイトの「研究会情報」コーナーに掲載されたので、そちらを参照ください。
該当記事はこちら

●参加申込方法:受講を希望する講座を選んで上記の記事にリンクされた受講申込書に必要事項を記入の上で下記のアドレスに送信してください。
 開講日の前日まで受け付けますが、なるべく早めにお申込みくださいますようお願いいたします。
 E-MAIL:shiryou-toiawaseアットjccu.coop 

■以下、最終の第4回の開催回・日程・講義内容予定 
統一テーマ:
「生協運動の現在につながるテーマについての先駆者に学ぶ」


【第4回:12/3 (土)】テーマ:「戦前の消費組合(生協)の組合員活動について」
講師:尾崎(井内)智子/四日市大学講師、
   同志社大学人文研究所 社外・嘱託研究員、
   元生協総研嘱託研究員

■第1回「柳田国男の消費組合(生協)論に学ぶ」(講師:堀越芳昭さん)の参加報告はこちら
■第2回「奥むめおに学ぶ~戦前・戦後の生協の女性リーダーとして~」(講師:広岡守穂さん)の参加報告はこちら

【2016/11/14 12:35】 | 情報
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20161119平塚らいてうシンポチラシ10%縮小.jpg

<Mより発信>
11/19の2つの企画をご紹介します。安保法制廃止をめざす毎月の19日行動の日でもあります。皆様、悩んで選んでご参加くださいませ。

【情報1】「平塚らいてう生誕130年記念シンポジウム」

企画概要:チラシより引用。
 らいてう生誕130年、らいてうの家オープン10年の現在、「戦争法」を廃止させ、平和憲法を守り、戦争や暴力で傷つけられた女性の尊厳を回復することができるのか-それが問われています。らいてうのめざした「女性がつくる平和社会」を実現するために、わたしたち一人ひとりは何をすべきでしょうか。
 アメリカと日本の2つの国をみつめてきた日本文化研究者のノーマ・フィールドさんをシカゴからお迎えし、憲法学者と女性史研究者とともに語り合うつどいを企画しました。
 ごいっしょに、それぞれの言葉で“わたしたちの現在(いま)”を考えましょう。

日時:2016年11月19日(土) 13:30開会
場所:主婦会館プラザエフ(東京・JR四ツ谷駅前)
主催:NPO法人 平塚らいてうの会→HPはこちら
参加費:一般 2000円、学生 1000円
参加申込みとお問い合わせ先→eメール:raichouアットnifty.com
パネリスト:
ノーマ・フィールド=シカゴ大学名誉教授
青井未帆=学習院大学教授
米田佐代子(兼コーディネーター)=平塚らいてうの会会長    
※なお、「平塚らいてうの会」は日本女子大学による第12回(2016年)「平塚らいてう賞〈特別〉」を受賞されたとのことです。

【情報2】「第37回賀川豊彦記念講演会」(講師:元内閣法制局長官 阪田雅裕氏)

『「法の番人」内閣法制局の矜持』(大月書店)を書かれた元内閣法制局長官の阪田雅裕さんによる講演会です。

日時:2016年11月19日(土)14:00~16:00
会場:明治学院大学白金校舎 2号館2101教室
講演テーマ:「民主主義の帝王学―日本の未来を考える―」  
講師:阪田雅裕氏(弁護士、元内閣法制局長官)
略歴:東京大学法学部卒業、大蔵省入省、
ロスアンゼルス総領事館領事、内閣法制局参事官、
大蔵省銀行局保険部保険第二課長、
国税庁長官官房総務課長、
大蔵省大臣官房審議官等を歴任の後、
2006年内閣法制局長官に就任。退官後に弁護士登録し、
現在アンダーソン・毛利・友常 法律事務所顧問。

主催:賀川豊彦記念講座委員会、賀川豊彦学会
後援:明治学院大学キリスト教研究所、
    賀川豊彦記念松沢資料館
詳細はこちらへ
参加申込みとお問い合わせ先→eメール:kouenkaiアットunchusha.com

20161119賀川記念講演会チラシ10%縮小.jpg

【2016/11/08 23:28】 | 情報
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 2016年度の「日本生協連資料室 土曜講座」については、こちらでもご紹介させていただきました。10/22の第2回に参加してきましたので、以下、概要をご報告します。

テーマ:「奥むめおに学ぶ
 ~戦前・戦後の生協の女性リーダーとして~」
講師:広岡守穂さん/中央大学法学部教授、
   (一財)主婦会館評議員


講義内容の概要
 広岡先生のレジュメのタイトルは「奥むめお・・・社会システムをつくった人」。参考文献の奥むめおの章のタイトルも「社会システムをつくる-働く女性のために」。政治学を学んできて、恩師だった篠原一(はじめ)は現代民主主義論の中でも意思決定の場への参加を最重視して参加民主主義が大事という立場をとったが、自分はそれだけでなく意思決定の場をつくること、そのための社会システムを下からつくる動きが大事だと考えるようになった。
Ⅰ.社会システムをつくるデモクラシー(視点その1):3つのデモクラシー●政治的デモクラシー:多数者の意思・少数者の権利=ここは従来取り組まれてきた。●社会的デモクラシー①社会システムをつくるデモクラシー:明治期に渋沢栄一が官業だけではダメで民間の力が大事と株式会社を作ったように、大正時代以降、賀川豊彦、奥むめおの功績は大きい。運動だけでなく多くの事業を立ち上げて社会的なシステムをつくることが大事だった。●社会的デモクラシー②声を出せない人のためのデモクラシー:声を出せる人だけで決めていくのでは不十分。子どもや障害者、LGBTなど少数者で声を出せない出しづらい人たちも視野に入れた活動をつくる必要がある。
Ⅱ.女性解放の思想と運動のなかでの位置づけ(視点その2):●羽仁もと子(1873~1957)、●与謝野晶子(1878~1942)、●平塚らいてう(1886~1971)、●山川菊栄(1890~1980)、●高群逸枝(1894~1964)、●奥むめお(1895~1997)、と奥むめおは年長の5人の論点をきれいに押さえて実践をしていった。・母性保護論争 ・ケイパビリティ ・人口妊娠中絶 ・性別役割分業の論点にもふれた。
Ⅲ.市民社会をつくる実践と思想(視点その3):●市民社会の政治的意味、●市民社会の経済的意味、●市民社会の社会文化的意味、●アナーキズム再評価の機運・・・このⅢは時間がないと勘違いをされて省略。「アナーキズム」は「無政府主義」と訳されるが、秩序を否定する思想ではなく、自由を重視する思想として近年再評価の気運が高まっているという(面白そう)。
Ⅳ.奥むめおの評価と位置づけについて:奥むめおは大変な「人たらし」でいろいろな人を支援者にした。もっと評価がされてよく、きちんとした評伝が出ていて然るべきだった。自分が主婦会館の評議員になって研究会を始めたがまだ3人の方からしかお話を聞けていない。今回の後半に期待したいと締めくくられた。

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 参加者は講師を含めて23名で、日生協・コープ共済連職員6名、医療福祉生協連1名、同OB1名、生協総研3名、会員生協1名、松沢資料館関係2名、研究者2名、主婦連・主婦会館5名、その他1名。 
 ディスカッションでは、まず資料室にある史資料から奥むめおの戦前・戦後の消費組合・生協での「婦人活動」(注)が主婦連の活動の原点だったことを明らかにした。丸浜江里子さん、清水鳩子さん等の発言からも奥むめおの多彩な活躍が浮かび上がってきた。奥むめおは、女性でも一人ひとりがしっかりと主体的に生きていけるように少数の女性リーダーが活躍することよりも、より女性の多数派を組織してみんなで勉強したり楽しんだりしながら活動の輪を広げていくことを追求し続けたのではないか。奥むめおの実践からの学びを深める必要がありそうだ。そのことが参加者に共有できたと思う。
 
注記:昔は世帯主(戦前は戸主)が消費組合・生協の組合員になっていて、実際に利用している主婦を組織して活動参加する場としては婦人部や家庭会が作られた。1960年代後半から主婦が組合員になって全国的に再建・設立された「市民生協(県民生協)」以前は「組合員活動」ではなく、「婦人活動」と呼ばれていた。1957年結成の「日生協婦人部全国協議会」が活動を広め、班を基礎組織として確立していく中で「日生協婦人活動全国協議会」と改称し、1977年には協議会を発展的に解散させ、日本生協連に「全国組織活動委員会」を設置して全国の生協の組織活動を協議、推進していくことになった(その後、「全国組合員活動委員会」と改称されている)。

2016/10/8「日本生協連資料室土曜講座」第1回「柳田国男の消費組合(生協)論に学ぶ」参加報告はこちら

【2016/10/27 12:56】 | 情報
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<Mより発信>
 2016年度の「日本生協連資料室 土曜講座」については、既にこちらでもご紹介させていただいています。(4テーマで10/8、10/22、11/26、12/3に開催)
 第2回が10/22に開催されますので、ご参加をお奨めいたします。

【資料室土曜講座2016年度第2回】
10/22「奥むめおに学ぶ
 ~戦前・戦後の生協の女性リーダーとして~
(講師:広岡守穂さん)


1.第2回の10/22(土)の講義内容予定
テーマ:「奥むめおに学ぶ
   ~戦前・戦後の生協の女性リーダーとして~」
講師:広岡守穂/中央大学法学部教授、
   (一財)主婦会館評議員


※参考文献:2015年6月刊『ジェンダーと自己実現』第3章第6節の奥むめおの章

 奥むめおは、主婦連合会(主婦連)を設立したことで知られるが、その主婦連においても昨年の「生誕120年シンポジウムにおいて久しぶりに光が当ったようである。戦前の婦人運動や消費組合での働きによる知名度が生きて戦後に婦人参政権を得てすぐの第1回参議院議員通常選挙=1947年(昭和22年)に国民協同党公認で全国区から出馬して上位当選。以降無所属(院内会派緑風会所属)になり、1965年(昭和40年)に勇退するまで3期18年務め、女性や消費者の立場に立ち、国会内で生協を応援する大きな役割を果たしたことを知っている人はどのくらいいるだろうか。1951年の日本生協連の設立総会で決定したICA加盟がGHQから許可を得られない中で、副会長の奥むめおがイギリス政府による婦人の指導者招待で山川菊栄らとともに欧州視察で出かけた際に、ロンドンにあったICA本部に行って加盟申請書を提出したということも機関誌『日協連』に掲載されている。日本生協連資料室から史資料を提供しながら、奥むめお研究を主体的にすすめるべき研究者の知見を聞き、ディスカッションをしたいと考えている。

2.開催要領、参加申込み方法
●開講場所:四ツ谷のプラザエフ5階会議室
●開催日程:4回開催。
 開講時間は、16時~18時
 (講義60分、質疑応答60分)
●参加費:無料
(詳細は、生協総合研究所のwebサイトの「研究会情報」コーナーに掲載されたので、そちらを参照ください。
該当記事はこちら

●参加申込方法:受講を希望する講座を選んで上記の記事にリンクされた受講申込書に必要事項を記入の上で下記のアドレスに送信してください。
 開講日の前日まで受け付けますが、なるべく早めにお申込みくださいますようお願いいたします。
 E-MAIL:shiryou-toiawaseアットjccu.coop 

■以下、第3回以降の開催回・日程・講義内容予定 
統一テーマ:
「生協運動の現在につながるテーマについての先駆者に学ぶ」


【第3回:11/26(土)】
テーマ:「吉野作造と協同組合~賀川豊彦との協同~」
講師:大川真/吉野作造記念館館長、
   国際日本文化研究センター共同研究員、
   尚絅学院大学非常勤講師、
   山形県立米沢女子短期大学非常勤講師

【第4回:12/3 (土)】テーマ:「戦前の消費組合(生協)の組合員活動について」
講師:尾崎(井内)智子/四日市大学講師、
   同志社大学人文研究所 社外・嘱託研究員、
   元生協総研嘱託研究員

■第1回「柳田国男の消費組合(生協)論に学ぶ」(講師:堀越芳昭さん)の参加報告はこちら

【2016/10/13 12:56】 | 情報
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 2016年度の「日本生協連資料室 土曜講座」については、こちらでもご紹介させていただきました。10/8の第1回に参加してきましたので、以下、概要をご報告します。

テーマ:「柳田国男の消費組合(生協)論に学ぶ」
講師:堀越芳昭さん/日本大学講師、
 JC総研特別研究員、元山梨学院大学教授、
 元日本協同組合学会会長、元生協総研客員研究員
講義内容の概要

 「はじめに」の<柳田国男に対する誤解>の中では、堀越さんも1980年代の『生活ジャーナル』誌連載『協同組合論の群像』(47回分)で「柳田の協同組合論は民衆の視点に立っているが、産業組合政策の促進を担う政策論的組合論のひとつである」としていたのは間違いで、当時としては先端の協同組合原則論を踏まえて本格的な協同組合論を論じていたことがわからなかったと反省の弁を述べられた。そして山梨学院大学の教員となられて相模原市に住むことになり、地域で柳田国男との所縁がある人から実際に話を聞く中で問題意識が高まって著作を読み込んでいったところ本格的な研究をする価値を見出されたとのこと。
 先人の中では柳田国男の農政学と協同組合論の両方に通じた東畑精一が「柳田国男の協同組合論」の中で「(略)読者が本文を読まれることを希望する。そして法文解釈の行間に、農民が悪質商人や高利貸といかに闘うかについての烈々たる気概をうかがってほしい」と読者に勧奨したことなどを長く引用して紹介し、「柳田産業組合(協同組合)論の内在的検討の提起であった」といえようとされた。柳田はトータルとして正当な評価がされてこなかったようだが、なかなか喧嘩っ早い性格で、深く親交した人とも論争がこじれて絶縁に至ることが多かったことが災いしているとも言及された。
 本論の見出しは以下。Ⅰ.柳田国男協同組合論の根本義は何か~『最新産業組合通解』(明治35年)を中心にみる、Ⅱ.柳田の消費組合論はどのようなものかⅢ.柳田の組合論は協同組合原則とどのように関わるか
 おわりに~柳田国男の消費組合・協同組合論から何を学ぶかでは、●協同組合の根本原理をどのように理解するか。「生活」の重要性/●「協同」および「協同自助」、●「消費」のあり方、●生産者消費者連合/●協同組合間協同の重要性までふれられたが、特に最近になって柳田国男が「生活」を大事に考え、最も底辺の人々の幸福を政策として優先させ、「生活」「幸福」の追及のために協同組合を考えていたことに気がついたという。「郷土研究会」などでともに中心を担った新渡戸稲造が国際連盟の事務次長をしていた関係で官職を辞した後で1921年に国連の委任統治委員になり、2年間ヨーロッパでみっちり当時の国際的な消費組合も含めた協同組合の理論についての先端知識を得ていた影響の大きさにも言及された。
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 参加者は、講師を含めて15名で、日生協・コープ共済連職員6名、医療福祉生協連1名、同OB3名、生協総研1名、会員生協1名、研究者1名、主婦連1名。今年の新人の方からシニアまで幅広い世代から参加があった。生協総研HPを含めてインターネットでの情報を見てという方もいらした。
 ディスカッションでは、現在の生協事業のあり方も問いたいと「消費論」への期待を抱いて参加された方もいて、レイドロー論文での言及部分のコピーを事務局で用意したものを堀越さんが説明でも使われて、柳田の問題意識は現在まで続くものだということが共有できた。資料室に閲覧に通って2011年に『原水爆禁止署名運動の誕生~東京・杉並の住民パワーと水脈』を書かれた丸浜江里子さんも参加され、東畑も橋浦泰雄と同じ地域で生協に関わっていたという情報も得て、生協総研初代専務理事の斎藤嘉璋さんも含めて歴史に学ぶ必要を共有できた。 
以上

【2016/10/12 12:57】 | 情報
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講師の堀越さんから補足説明がありました
Mより
堀越さんから、以下のメールをいただきました。
・・・・・・・・・・
 「なぜ柳田の消費組合論や協同組合論が評価されてこなかったのか」という問題についてですが、少し補足したいと思います。
 柳田の人間関係や厳しい考え方などもあり、多くの人々に理解されなかったのかもしれません。
 加えて柳田の主張や論述には、その真意・内容を理解することに難渋するところがあるように思います。柳田の文章は、よく丁寧に読まないとその真意を掴むことができないように思います。表現が比ゆ的であったり、文語的であったり、飛躍的であったり、文学的であったり、するからです。
 そして私もかつてそうであったように、柳田に対する先入観があります。柳田を信奉する人々(民俗学方面の)は偏った柳田理解に立っている場合が多いし、他方で農政学や経済学方面の人々は柳田の真意(生活・協同の意義)に目も向けないといった状況があったのではないでしょうか。
 いずれにしても柳田の「生活論」と「協同論」を整理することが今後の課題になろうかと思います。
以上
堀越芳昭

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20161003総研HPでの資料室土曜講座案内55%縮小.jpg

<Mより発信>
 2016年度の「日本生協連資料室 土曜講座」については、既にこちらでもご紹介させていただいています。(4テーマで10/8、10/22、11/26、12/3に開催)
 いよいよ今週末の10/8に第1回が開催されます。

【資料室土曜講座2016年度第1回】
10/8「柳田国男の消費組合(生協)論に学ぶ」
(講師:堀越芳昭さん)


1.第1回の10/8(土)の講義内容予定
テーマ:「柳田国男の消費組合(生協)論に学ぶ」
講師:堀越芳昭/日本大学講師、JC総研特別研究員、
   元山梨学院大学教授、元日本協同組合学会会長、
   元生協総研客員研究員

※参考文献:『生活協同組合研究』2016年2月、3月号連載の「柳田国男の消費組合論」

 日本民俗学の創始者として有名な柳田国男は、東京帝国大学で農政を学び、産業組合法が公布された1900年(明治33年)に農商務省の官僚となった。官僚として農政の政策上で必要とされた産業組合についての論も表している。
 堀越氏は、柳田の消費組合論について注目してさらに研究をすすめられた。戦前の日本では商業資本による弱者への収奪が大きな社会問題であり、流通の中間に介在する商人を排除する「中間商人節減論」を展開して小生産者が小消費者が結びつくことで両者とも不利益を減らすことができるとしているのは、現在の「産消提携」の考え方の先駆者といえる。また、経済のおおもとは消費であるとし、「適当なる消費、正しい消費」を重視しているところは、「消費者主権」の見直しを論じた1980年のレイドロー報告にも通じている。いたずらに購買意欲を刺激して無駄な消費をあおるのではなく、消費のあり方を見直し、人々が主体的なくらし方を考え合うことができるような場として消費組合(現在の生協)を論じた柳田国男に学ぶところは大きい。

2.開催要領、参加申込み方法
●開講場所:四ツ谷のプラザエフ5階会議室
●開催日程:4回開催。
 開講時間は、16時~18時
 (講義60分、質疑応答60分)
●参加費:無料
(詳細は、生協総合研究所のwebサイトの「研究会情報」コーナーに掲載されたので、そちらを参照ください。
該当記事はこちら
※冒頭の画像は、先の記事になかった「研究会情報」コーナーに掲載されたことが10/3付けのトップページでわかるところ。

●参加申込方法:受講を希望する講座を選んで上記の記事にリンクされた受講申込書に必要事項を記入の上で下記のアドレスに送信してください。
 開講日の前日まで受け付けますが、なるべく早めにお申込みくださいますようお願いいたします。
 E-MAIL:shiryou-toiawaseアットjccu.coop 

■以下、第2回以降の開催回・日程・講義内容予定 
統一テーマ:
「生協運動の現在につながるテーマについての先駆者に学ぶ」


【第2回:10/22(土)】テーマ:「奥むめおに学ぶ
~戦前・戦後の生協の女性リーダーとして~」
講師:広岡守穂/中央大学法学部教授、(一財)主婦会館評議員

【第3回:11/26(土)】
テーマ:「吉野作造と協同組合~賀川豊彦との協同~」
講師:大川真/吉野作造記念館館長、
   国際日本文化研究センター共同研究員、
   尚絅学院大学非常勤講師、
   山形県立米沢女子短期大学非常勤講師

【第4回:12/3 (土)】テーマ:「戦前の消費組合(生協)の組合員活動について」
講師:尾崎(井内)智子/四日市大学講師、
   同志社大学人文研究所 社外・嘱託研究員、
   元生協総研嘱託研究員
以上

【2016/10/03 18:09】 | 情報
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20160912Topicsで資料室土曜講座案内55%縮小.jpg

<Mより発信>
 日本生協連資料室は、資料室の一層の活用をお奨めするために2014年度より「土曜講座」をスタートしています。従来は受講対象を限定していましたが、今年度から、生協に関心のある方や生協を研究対象とされる方々にまで、広く参加を呼びかけることにしたとのことです。生協総合研究所のwebサイトでも紹介記事がアップされました(9/12付のトップページの「Topics」欄の冒頭に掲載されている様子が冒頭の画像)。以下で概要をご紹介します。

【資料室より】2016年度「土曜講座」のお知らせ

<企画概要>
●開講場所:四ツ谷のプラザエフ5階会議室
  会場へのアクセスはこちら
●開催日程:4回開催。
① 10/8(土)、②10/22(土)、③11/26(土)、④12/3 (土)
開講時間は、16時~18時 (講義60分、質疑応答60分)
●参加費:無料
●詳細は、生協総研のwebサイトからダウンロードできます。→こちら

■統一テーマ:
「生協運動の現在につながるテーマについての先駆者に学ぶ」


■開催回・日程・講義内容予定
【第1回: 10/8(土)】
テーマ:「柳田国男の消費組合(生協)論に学ぶ」

講師:堀越芳昭/日本大学講師、JC総研客員研究員、
元山梨学院大学教授、元日本協同組合学会会長、
元生協総研客員研究員

【第2回:10/22(土)】
テーマ:「奥むめおに学ぶ
~戦前・戦後の生協の女性リーダーとして~」

講師:広岡守穂/中央大学法学部教授、(一財)主婦会館評議員

【第3回:11/26(土)】
テーマ:「吉野作造と協同組合~賀川豊彦との協同~」

講師:大川真/吉野作造記念館館長、
国際日本文化研究センター共同研究員、
   尚絅学院大学非常勤講師、
山形県立米沢女子短期大学非常勤講師

【第4回:12/3 (土)】
テーマ:「戦前の消費組合(生協)の組合員活動について」

講師:尾崎(井内)智子/四日市大学講師、
同志社大学人文研究所 社外・嘱託研究員、
元生協総研嘱託研究員

●参加申込方法:下記のEメールアドレスにご連絡いただければ受講申込書を送ってくださるとのことです。必要事項を記入いただき、返信いただくようにしてください。(半角アットマークに置き換えたアドレスで送ってください。)
E-MAIL: shiryou-toiawaseアットjccu.coop
開講日の前日まで受け付けますが、なるべく早めにお申込みくださいますようお願いいたします。

以上

【2016/09/13 19:25】 | 情報
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平和のブックレット表紙15%縮小.jpg

<Mより発信>
 「JCCU協同組合塾」の2013年第1回例会は「生協の平和活動の歴史とこれからの課題」というテーマで開催され、日本生協連元常務理事の斎藤嘉璋さんから「生協の平和活動の歴史」、日本生協連OBで現在は「NPO法人 ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会」の事務局長として活躍されている伊藤和久さんから、会の設立から今の取り組みについて、それぞれご講演とご報告をいただき、こちらのブログで講演要旨と報告要旨を掲載しているのを、まず再掲しておきます。
斎藤嘉璋さんのご講演「生協の平和活動の歴史」の要旨
伊藤和久さんの報告要旨
 そして、こちらの情報を参考にしていただき、京都の「くらしと協同の研究所」で、研究誌『季刊・くらしと協同』の戦後70年の昨年2015年の夏号(6/25発行 No.13)で斎藤嘉璋さんへのインタビュー記事が生れました。
「くらしと協同の研究所」HPの『季刊・くらしと協同』のバックナンバーのコーナーはこちら
【争論】 「生活」が先か、「平和」が先か
の中の「暮らしに寄り添えきれなかった戦前・戦中の生協」……齋藤 嘉璋
というところです。
 また、この号の巻頭言として、コープこうべ元理事長、日本生協連第6代会長の竹本成德さんの「戦後70年におもう」という文章が掲載され、この部分は研究誌の全文掲載に先駆けてpdfファイルとして公開されています。

【文献紹介】齋藤嘉璋さんのブックレット『平和とよりよい生活のために 生協の歴史から戦争と平和を学ぶ』

 2014年7月、第2次安倍内閣が集団的自衛権を合憲とする閣議決定をし、2015年にはそれを行使するための安保法制をつくろうとし、それに反対する全国的な運動がSEALDs学者の会ママの会などの新しい運動も生み出しながら「2015安保闘争」とも呼ばれるくらいの高揚を見せました。残念ながら9/19未明に参議院でも強行採決がされてしまいましたが、安保法制廃止と平和憲法を守るための運動は続いています。
 全国の多くの生協で安倍政権の強行採決を遺憾とし、国民のいのちとくらしを守ろうという声明が出され、憲法問題、平和の問題についての組合員学習の場がつくられています。
 齋藤嘉璋さんは、2015年11月にいばらきコープで開催された「コープまなびの場」で講演され、その講演録に加筆修正をされて、標題のブックレットが4月に発行されました。(A5版64ページ 頒布価格 400円+送料)
 生協がなぜ平和活動に取り組むのか、戦前の苦難と戦後の反核平和の歴史を学べる内容になっています。くらしと協同の研究所や参加型システム研究所の研究誌で書評も掲載され(杉本貴志さん、丸山茂樹さんによる)、現在までに5000部を越して普及されています。このブックレットを使っての平和学習会も各地で企画され、ご本人が講師として対応されています。
 ご自身の被爆体験の証言活動を続けている日本生協連第6代会長の竹本成德さんの『さいごのトマト』ともども、ちょうどいま全国の生協役職員向けの書籍共同購入企画「夏のブックフェア」で割引価格で注文することができます。  まだお読みでない皆様には「夏のブックフェア」を利用するか、もしくは直接お手配いただいてお読み下さるようおすすめいたします。すでにお読みの方も周囲の方々におすすめくださることをお願いしたいです。発行元に直接ご注文の際は以下にお願いいたします。
(1)齋藤嘉璋さんのブックレット発行元の地域生活研究所のHPの情報ページは以下。
該当ページはこちら
(2)コープ出版のHPの『さいごのトマト』情報ページは以下。
該当ページはこちら

 安保法制廃止と平和憲法を守る全国署名は今年の6月末までに1350万筆を超えました。7/10の参議院選挙に向けて、野党4党と「市民連合」が政策協定を結んで32の一人区全て統一候補を実現して成果を上げましたが、全体としては戦後初めて、改憲勢力が衆参両院において3分の2を超える議席を占める事態となってしまいました。これから、自衛隊の集団的自衛権行使行動、憲法改悪などを許さない世論を大きくしていく必要があります。
 生協に関わる役職員がこのために考え、行動していくためにも、生協の歴史に学びましょう。ブックレットを読むだけでなく、話し合いもできるような学習の場を各地でもっていきましょう。

※齋藤嘉璋さんのブックレット『平和とよりよい生活のために 生協の歴史から戦争と平和を学ぶ』の目次や、注文方法などは以下を開いてご確認ください。
齋藤嘉璋さんのブックレット『平和とよりよい生活のために 生協の歴史から戦争と平和を学ぶ』
<主な目次>
第1部 戦前・戦中の生協の歴史1.日本の生協の創成期
2.“新興消費組合”の誕生と発展
3.満州事変から日中戦争へ
・思想的政治的弾圧
4.日中戦争から太平洋戦争へ
・組織統制―政党も解散、自由は無し
・経済統制―生協事業の自由喪失
・太平洋戦争―生協に壊滅的打撃
・徴兵、徴用、疎開、空襲
5.“戦争の時代“と生協
第2部 生協の平和活動の歴史1.廃墟のなかから 生協の再建
・平和と民主主義をめざして
2.原水禁運動の最初
3.生協の反核・平和活動の歴史
・日本生協連の反戦・平和の取り組み
・統一原水禁運動への参加
・原水禁運動の再分裂―
・被爆者援護法と世界法廷運動
4.生協の平和活動の特徴
○特別掲載 戦後70年におもう 竹本成德

•A5版64ページ
•発行元・東都生活協同組合(2016年4月12日発行)
•頒布価格 400円+送料
  ※50冊以上 10%引き 送料無料  100冊以上 15%引き 送料無料
●頒布は1冊からお受けいたしますが、可能な限りまとめての注文にご協力ください。
●ご希望の方は(1)注文数、(2)お名前(組織名)、(3)ご住所(4)連絡先を明記のうえ、研究所までご連絡ください。
Eメールは→ office@chiikiseikatsu.org


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【2016/08/15 19:22】 | 文献紹介
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20160727国連大学正面80%縮小
<Mより発信>
 遅ればせながら7/27(水)PM国際協同組合デー中央集会に参加したことのご報告。会場は国連大学のウ・タント国際会議場で、入り口に大きな顔写真があった。私が子どもの頃の国連に関するニュースは「ウ・タント事務総長が・・・」というフレーズが大体入っていたことを思い出した。業務上で急遽の対応が入ってしまって遅れたが基調講演の途中から聞くことができた。

 「震災復興・持続可能な未来 貧困からの脱却・平和について―協同組合への期待―」というテーマで講演された奥田知志さんは元々はNPO抱樸理事長であり、広島から鹿児島までの9県で高齢者の福祉・障がい者の福祉、こどもの福祉、生活困窮者の福祉に取り組んでいる社会福祉法人グリーンコープの副理事長ということで、NPO、生協、ワーカーズコープとの連携の実践者。熊本地震支援の実践から「揺れは平等しかし、被害は差別的であり貧しい、弱いところに被害が集中」、その後の支援も「市民は縦割り」で「非日常的市民参加」にとどまり「想像性や持続性の課題」があると指摘。困窮者支援の取り組みのポイントとともに、安倍政権がすすめる格差拡大により経済的徴兵制の準備がすすんでいること、戦争を可能にする3つの要素として①経済的困窮、②社会的孤立、③思考停止を言及。職業として戦争に行って死ぬ人のことは自業自得だからと意識しない分断社会という指摘は痛かった。
 東日本大震災から5年にスポットをあてたパネルディスカッションの中でもグリーンコープ、生活クラブ生協、ホームレス支援全国ネットワークが提携する公益財団法人共生地域創造財団による蛤浜・折浜カキ養殖を産業復興および生活困窮者支援相互多重型支援事業としてとりくんでいる実践報告も3人のパネリストの報告ともどもよかった。
 325名の参加があったとのことで、下の写真は会場の後方から撮影したものをOBのNさんからいただいたもの。
20160727国際協同組合デーの様子・後ろ3の20%縮小
  終了後、関英昭先生、富澤賢治先生と一緒に事務局の打上げに参加。幹事団体は労協とのことで、JC総研、JA全中、全労済の事務局、講師・報告者の方々とのネットワークが広がった。
以上

【2016/08/01 23:59】 | 情報
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生協人間(再版表紙)40%縮小トリミング.jpg

<Mより発信>
 元コープこうべ理事長、日本生協連第5代会長で、“ミスター生協”とも呼ばれた高村勣さんは昨年(2015年)3/15に逝去され、7/5(日)に追悼展が有志の実行委員会により、コープこうべ生活文化センターを会場にして開催されました。高村さんの生前の活動をふりかえるパネル展示と追悼展にあわせて発行する『髙村勣随想集 生協人間 追悼展特別編集版』の編集にあたり、資料室に保存されてある日本生協連の発行物を存分に活用していただきました。『高村勣随想集 生協人間 追悼展特別編集版』は、追悼展実行委員会が運営募金協力者への配布・当日会場販売用に発行されましたが、さらにもう一回り多くの生協や協同組合について学びたい方々にご活用をいただくため、1周忌を迎えたこの3月に再版されました。

 資料室に戦後まもない時期に出された賀川豊彦の『協同組合の理論と実際』のミニパンフレットの現物があり、灘購買利用組合で働き始めた高村さんが「この小冊子によって腰掛けのつもりがとうとう50年もこの生協で働き続けることになった」ものだとわかって、復刻出版に協力したこともあり、そのエピソードを特別編集版に再録をおすすめしてコープ出版の了解も得て実現した次第です。
 生協の運動と事業を双心円に例えた「矛盾への挑戦」などを読んでいただけば、日本生協連を経営主義に転換させてしまったのが高村さんだという先入観がある方も、きっと目からうろこになるはずです。

 日本生協連の全国生協の役職員向け書籍共同購入企画の初夏のブックフェアでの取り扱い(6/10注文締切り)もされています。現役の役職員は、共同購入価格の割引もありますので、そちらでのご利用をおすすめいたします。なお、その他のご希望の方にも、有償(1冊1,000円+送料)で頒布するとのことです。

【文献紹介】『髙村勣随想集 生協人間 追悼展特別編集版』

 以下、実行委員会が再版にあたって出されたチラシから引用してご紹介します。 なお、高村勣さんの苗字については、ハシゴダカの「髙村」が正字です。
編集:髙村勣さん追悼展実行委員会/発行:(株)甲南堂印刷
規格:A5判・128頁/発行日:2016年3月15日(再版)
 
戦後の混乱の中、腰掛けのつもりで灘購買組合で働き始めた筆者は、新入職員教育で与えられた賀川豊彦の『協同組合の理論と実際』に衝撃を受けて生協に囚われの身となった(「賀川豊彦との出会い」)。神戸の焼け跡を一軒一軒訪ね、組合員を再組織する仕事が生協人生の原点(「初心」)。他社に先駆けたスーパー式店舗導入など、生協発展の基礎を築いた(「Seer」)。
 生協の運動と事業を双心円に例えた「矛盾への挑戦」、日本生協連会長として生協規制の矢面に立った「生協あり方懇」の答申を受けた「雲の上に青空」など、コープこうべに働く若い仲間たちのために職員内報『にじの友』に書き続けたエッセイを中心とした51本。
 既刊の『生協人間』(3冊)未掲載の原稿も多数掲載。神戸新聞に10回連載された「トップの肖像」(1990年)がまとめて読めるのも貴重。個人史を超えて、戦後の生協発展期の歴史を学ぶのにも最適の1冊。

<著者紹介>
髙村 勣(たかむら・いさお)● 元コープこうべ理事長・日本生協連会長。元神戸市社協理事長。1923年、大阪生まれ。46年、コープこうべの前身である灘購買組合入所以来、生協一筋の“生協人間”。85~93年、日本生協連会長。退任後は、パソコンや写真などにも積極的に挑戦。著書に、『生協人間』『生協経営論』など。2015年3月15日、召天。

<主な目次>
第1部  まど:『にじの友』(コープこうべ職員内報)
第2部  随想:①赤えんぴつ(『運営通信』)
     ②思い出の数々と賀川豊彦
       (『生協運動 想いで集』:コープ出版㈱)
     ③近頃あれこれ(『新版・生協人間』)
     ④写心展(写真展パンフ)
第3部  新聞報道:トップの肖像・評伝・追想メモリアル(神戸新聞)
※なお、4月に起きた熊本地震を受けて、「地震と生協」(『生協運動 想いで集』:コープ出版㈱)の文章を特別付録(別冊)としてつけて配本することにしたとのことです。

<頒布の詳細は以下>
頒布価格:1,000円(税込) + 送料(4冊まで100円)
  ※5冊以上は送料500円
申 込 先:株式会社 甲南堂印刷
  ※頒布のみで、書店などでは販売しておりません。
申込方法: 郵便振替口座に代金(送料込)をお振り込みください(手数料はご負担ください)。
  加入者名:水落 稔(ミズオチ ミノル)
  口座記号番号:00930-5-275675
※その他、書籍に関するお問い合わせは、追悼展実行委員会事務局・橋口まで(Email:f-hassyアットnifty.com)

なお、実行委員会事務局による「生協人間」フェイスブックページも開設されました。様々なエピソードも連載されていますので、そちらもお目通しをおすすめいたします。
 「生協人間」フェイスブックページはこちら

【2016/05/25 12:55】 | 文献紹介
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20160330藤田孝典氏講演会(1)80%縮小

<Mより発信>
 第3回例会は、昨年発刊されベストセラーとなった『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』 (朝日新書)の著者であり、埼玉県内で生活困窮者支援に取組む、新聞や様々なメディアでも積極的に発言されている藤田孝典さんにご講演いただきました。子どもの貧困とともに高齢者の貧困も深刻化しており、今回の学習会では、その深刻な実態と要因、高齢者の貧困問題への対処のあり方についてパワーポイントによって豊富なデータとともにわかりやすく報告・解説いただきました。
 話題の講師の企画に小2会議室しか確保できませんでしたが机と椅子を補充して35名の参加者(労組員13名、非労組員22名)で会場がいっぱいになりました。絶妙なタイミングで何度も「暗い話ですが大丈夫ですか」と語りかける講師に「大丈夫です」としっかり答えるやりとりもあり、笑いをとられながらも真剣に聞き入っていました。生協の労働組合でも最低賃金の引上げ、派遣法改悪反対など安倍政権の生活破壊からくらしを守る課題に取り組んでおり、力が湧く企画となったと思われます。
冒頭の写真は、講演をされる藤田さん。

【2015年度第3回例会(2016年3/30)のご報告】
1.テーマ:「高齢社会に備える
  -下流老人にならないために」
  
2.藤田 孝典 氏
  (特定非営利法人ほっとプラス代表理事、
   聖学院大学客員准教授)

3.講演概要
 「下流老人」とは生活保護水準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者をさす藤田さんの造語で、2015年度の流行語大賞にノミネートされた。65歳以上の高齢者の貧困率はアメリカ、韓国に次いで日本が高く、貧困層だけでなく誰でもアクシデントが重なるだけで高齢期は下流老人化する可能性がある。
 下流老人がらみで最近話題になった事件として3つのうち、2015年6/30の東海道新幹線火災事件で焼身自殺をはかった高齢男性は、35年間町工場勤務をしてもらえる年金が12万5千円で、毎月家賃4万と医療費2万がかかり、苦しいときは友人と貸し借りしていてしのいでおり、手元に数万円しかない時点で事件を起こした。『下流老人』が6/15発売で関連して多くとりあげられたとのこと。5万部売れた時点で厚労省が聞きにきて、10万部の時点で財務省が聞きにきて、高齢者に3万円ばらまくという政策につながったように思える。15万部の時点では与野党が聞きにくるようになった。本のタイトルに『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』とつけたのが政権の「一億総活躍社会」に使われたような気がして、登録をしておくべきだった。(会場どっと湧く)
藤田孝典著『下流老人』表紙70%縮小.jpg

 もう1つ話題になった事件として、今年の1/15の軽井沢スキーバス転落事故事件を上げており、65歳の高齢男性運転手が生活苦から苦手な大型バスを運転して死者15名を出したが、死後の遺体の引き取り手もなかったくらい孤立していた。年金が足りないために高齢者が働くのは3K職場が多いということやそういう企業が提供する安いサービスは安全性をないがしろにすることと表裏である問題があること、高齢者が働けるようにすることとともに労働環境の改善の必要性があると指摘。

 下流老人の特長は3つの「ない」で、①収入が少ない、②貯蓄が少ない、③頼れる人がいない。①収入が少ないについては、所得階層論もやっているが、所得の平均値は意味がなく、中央値は700万円でそれ以下4割は下層、上層は2割。それなのに国民の9割がぼんやりと中流意識を持たされていて、下層4割がとるべき行動をとっていないことが大きな問題。この誤った自己認識の問題状況を変えたくて『下流老人』を出した。非正規雇用なのに周囲もそうだと自分も中流と思ってしまっている。「下流老人」という言葉を作ったのも注目をさせるためで、目論見があたった。

 マクロ経済スライドの発動により年金受給額は下げられ続け、20年後には30%下げる目標ですすんでいる。現在も2人世帯で10~20万円に集中しており、一人欠けて病気などになると容易に生活は単に陥る。また今低いと将来はもっと低くなるので、世代間の利害対立という論で分断されているが、非正規雇用は下流老人に直結することから若者の老後が危ない。社会保険料だけでなく税でのテコ入れをしないともたない。3月には若者の貧困問題についても『貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち』(講談社現代新書)という本を出した。「貧困世代」(プア・ジェネレーション)という言葉も話題になるようにつけている。
藤田孝典著『貧困世代』表紙80%縮小

 富の再配分問題を是正していく(所得の中層からの所得税や法人税などとれるところからとる)ために財政学者とも提携をしていく。下流老人を増やさないためには、本人が自虐的な貧困観から脱け出して「受援力」をつけること、支援者もソーシャルアクションを続けることで社会を変えていくことの必要性を強調された。生協も大きな力をもっているので期待しているとのことで、日本生協連の現在の税と社会保障についての政策も大きく見直すべき時がきていると思った。

★なお、藤田孝典さん氏には、3月19日に大阪で開催された日本生協連「生活相談・貸付事業普及研究会報告会」でもご講演いただいています。協同組合塾でもほぼ同じテーマでの講演をお願いしていました。第2回の2/10(水)協同組合塾定例会での企画が生協総合研究所の協同組合法制度研究会での企画と期せずして同様の内容になっていたことと似たような事態になりました。その日の藤田さんのfacebookの記事で「引き続き、日本生協連の皆さんと社会福祉や社会保障の充実を目指して問題を共有していきたいと思います。大きな組織が本気になれば、日本の貧困問題に打撃を与えることが出来ると信じています。」とあり、これは関西での企画と同様に思われたのではないかと思われて、幹事として冷や汗ものでしたが、当日の参加者は日本生協連の労組員だけでなく、会員生協の役員、元役員もいらしたので、当たらずしも遠からずでまぁいいかと思うことにします。
 
下の写真は学習会の全体の様子。
20160330藤田孝典氏講演会(2)80%縮小

(追記)
Facebookへの連動のボタンや拍手ボタンが追加できることがわかり、この記事作成の際に設定してみました。皆様、ご活用をお願いいたしますm(_ _)m

【2016/05/19 23:59】 | 主催企画報告
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20160330講師の藤田孝典氏新著『貧困世代』表紙.jpg

<管理人より>
クラウドファンディングはなかなか面白い手法です。この間、私は「ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会」のデジタルアーカイブ構築のためのクラウドファンディングを応援するなどをしてきて、今年の2/1から3/31までの取組みで目標の150万円達成したとのことで、その快挙を喜んでいました。
「motion-gallery」でのプロジェクトページはこちら

クラウドファンディングは、インターネット上の寄付というふうに考えていましたが、リターンがあることで会計上で事業活動とみなされて、いろいろとややこしい認定NPO法人の寄付金の使い方の規制などとの関係でも活用できるらしいということもわかってきて、興味が湧いてきました。
そこで、クラウドファンディングについてネット検索して調べてみました。以下、「知恵蔵miniの解説」からの引用です。
クラウドファンディング
ある目的、志などのため不特定多数の人から資金を集める行為、またそのためのネットサービスのこと。大衆(crowd)と財政的支援(funding)を組み合わせた造語であり、ソーシャルファンディングとも呼ばれる。クラウドファンディングの実施者は、インターネットを利用して不特定多数の人々に比較的低額の資金提供を呼びかけ、必要とする金額が集まった時点でプロジェクトを実行する。米国では2008年に創設された「Kickstarter」が有名であり、12年7月3日までに6200のプロジェクトが参加、合計2億2900万ドルの資金調達に成功している。日本では「CAMPFIRE」や「READYFOR?」を代表とし、映画系・ファッション系・アート系・地域活性化系など、ジャンルを特化したサイトも多数登場している。 (2012-09-03)

3/30の協同組合塾例会の講師の藤田孝典さんのFacebookの記事に、生活困窮状態にある障害者のグループホーム増設のためのクラウドファンディングをやっているという情報がありました。冒頭の写真は藤田孝典さんの新著『貧困世代~社会の監獄に閉じ込められた若者たち』の表紙画像です。
「READYFOR?」のプロジェクトページはこちら

このプロジェクトは第1目標の100万円をクリアし、4月末までに200万円をめざして継続中ということです。
「READYFOR?」のページでは「リターンを購入する」とはっきり書いてあります。このプロジェクトでは、3000円の応援のリターンがサンクスメールだけというのが、ちょっと面白いと思えます。さらにプロジェクトの公開後、いろいろなご意見をいただきいて一部リターンを修正したということです。
●1万円のリターンで『下流老人』か新刊の『貧困世代』を選択可能に
●3万円のリターンで3冊贈呈
●5万円のリターンで4冊贈呈+藤田以外のスタッフによる講演の開催
もしかして当初、藤田さんが講演するとかしていたのだったら、藤田さんの身体がいくつあっても足りませんよね。
こちらの趣旨にご賛同いただけるようであれば、ご支援をよろしくお願いいたしますm(_ _)m

【2016/04/14 12:16】 | 情報
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藤田孝典著『下流老人』表紙70%縮小.jpg

<Mより発信> ※藤田さんの講演が近づいたため、2015年12/28の記事アップを再掲いたします。

【文献紹介】藤田孝典著『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』(朝日新書)

 もう10年以上前のことだろうか。街角で『ビッグイシュー』とかいうタイトルの雑誌を売る姿が気になっていた頃、ビッグイシュー日本の方の話を聞く企画が日本生協連の有志によって開催された。私は残念ながら参加できずにバックナンバーだけでもと頒けていただいて『ビッグイシュー日本版』の実物を読んで衝撃を受けた。ホームレスの仕事をつくり自立を支援するためのストリートマガジン事業はイギリスから始まり、日本でも始まっていたということで、その内容も読み応えが十二分にあった。以来、私はHPをチェックして面白そうなテーマの号はJR四ツ谷駅頭の販売員さんから買って読んできた。設立10周年のシンポジウム企画で浜矩子さんの話を聞いてきた内容はこちらでも報告済み
 その後、テレビの報道等で私が住んでいるさいたま市に生活困窮者支援のNPO法人「ほっとプラス」というところがあることがわかり、一度きちんと知りたいものだと思ってきた。協同組合塾の幹事会で幹事のYさんから千葉の生活クラブ生協で「ほっとプラス」の藤田さんの講演会があって好評だったという情報と塾でも講演してもらおうという提案があり、2015年度の企画でお願いすることになり、その後、2016年3/30(水)で講演を引き受けていただいた。そしてYさんからベストセラーの『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』を回してもらって読んだ。まさに、「老後の貧困はひとごとではない」ということに共感した。
 「下流老人」とは普通に暮らすことができず“下流”の生活を強いられる貧困高齢者を意味する造語とのこと。現在の高齢者だけでなく、近く老後を迎える人々にも「一億総老後崩壊」ともいえる状況が生れる危険性が増しているという。
 日本には、相当にボロが出ているとはいえ国民皆保険制度があるが、アメリカにはないので中流の人々も個人的蓄えを使い尽くせば生活保護を受けることになるという話はよく聞いていた。敗戦後、対米従属の政策をとってきた日本だが、曲がりなりにもある程度の社会保障制度を整備させてきていたが、非正規雇用をどんどん拡大させていくことを野放しにしている政権のもとで、貧困層が増大している。自分がそういうことに直面するまできちんと向き合って考えないできている日本人が多すぎるのではないか。
 藤田さんは本書の中で、高齢者が貧困に陥る典型パターンを5つ挙げている。
〔1〕本人の病気や事故により高額な医療費がかかる
〔2〕高齢者介護施設に入居できない
〔3〕子どもがワーキングプアや引きこもりで親に寄りかかる
〔4〕熟年離婚
〔5〕認知症でも周りに頼れる家族がいない
 こういう状況に陥っている人、陥る可能性が否定できない人はみんな「ひとごと」ではないはずだ。「自分でできる自己防衛策」の章では、下流老人にならないためだけでなく、なってしまった場合にどうすれば安らかな老後を送れるかということまで言及されている。キーワードには「プライドを捨てよ」「『受援力』を身につけておく」という言葉もある。
 最終章の「一億総老後崩壊を防ぐために」の冒頭に「下流老人の問題が、人間のつくった社会システムの不備から派生しているものであるなら、その社会システムを変革できるのもまた、人間である。これからのあるべき社会のビジョンを示しながら、わたしたちの社会をどのように構築し直していけばよいのか、やや挑戦的、試行的に述べたい」とある。
 資本主義社会では一定の貧困層が出てくるのは避けられず、社会的な富の再配分の手段として生活保護制度があるのだから、受給者に厳しい目を向けるのは確かにおかしい。年金や介護保険と同様に権利として受けやすくしていくための提言もなるほとど思えた。
 以上、簡単にご紹介してきたが、3/30の協同組合塾の例会に参加する前に予習として読まれることを是非ともおすすめしておきたい。
(追記)
国民年金等の受給額が少ない場合に、不足分を生活保護を受けることができるということを本書で初めて知った。社会保障制度についてきちんと勉強する必要を痛感している。

【2016/03/23 12:55】 | 文献紹介
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